株式会社菅原組 × 函館市専門家派遣型DX・生産性向上支援事業

「やりたいことはある。でも、どこから始めればいいのか分からない」

伴走支援が生んだ“整理”と“次の一歩”

 

株式会社菅原組 様

●小林 弘和 様(株式会社菅原組 取締役管理本部長)
●山岸 純也 様(認定DXアドバイザー)
●倉本 佳孝 様(認定DXアドバイザー)

※インタビューにご対応いただいた小林様

 

 函館市の専門家派遣型DX・生産性向上支援事業を活用し、認定DXアドバイザーの伴走支援を受けた株式会社菅原組様に

支援を受ける前の課題感から、取り組みの途中経過、そして地域企業へのメッセージまでを伺いました。

 


―今回、令和7年度函館市専門家派遣型DX・生産性向上支援事業(以下、DX支援事業)を受ける前の課題と、

 紹介を受けた時の印象を教えてください。

 

小林取締役) DX支援事業を受ける前は、「やりたいことはあるのに、どこから手をつければいいのか分からない」

「外部の視点がほしい」といった悩みを、日常的に感じていました。
業務のデジタル化や効率化の必要性は理解していましたし、「このままではいけない」という思いもありました。

ただ、専門的な知識が十分ではなく、どんな方法やツールを選べばいいのか判断がつかない。

情報を調べれば調べるほど選択肢が増え、かえって迷ってしまうこともありました。
また、日々の業務に追われる中で、「改善に本気で向き合う時間」を確保すること自体が難しいという現実もありました。

社内で話題にはなるものの、優先順位を整理しきれず、結果として現状維持になってしまう。

自分たちだけで考えていると発想が固定化し、「もっと良いやり方があるのでは…」

という漠然とした不安を抱え続けていました。


そんな時に、函館市から DX支援事業 と 認定DXアドバイザーの伴走支援 を紹介していただきました。
紹介を受けた瞬間、「市がこうした支援を用意してくれているのは本当に心強い」「今の自分たちにぴったりの支援だ」

と感じました。地域の事業者を後押ししようとする市の姿勢そのものが励みになり、

「よし、自分たちも一歩踏み出してみよう」と前向きな気持ちになれました。
専門家がそばで伴走してくれるという安心感も大きく、「一緒に課題を整理しながら進めていける」

という具体的なイメージが自然と湧いてきました。

 


―実際に支援を受けて感じた変化や、特に印象に残っている点を教えてください。

 

小林取締役) 支援を受けてまず感じたのは、「やるべきことが明確になった」という大きな変化でした。
今回の取り組みはまだ途中段階であり、数値で明確な成果を示せるフェーズではありません。

それでも、業務フローを一緒に見直す中で、ムダや二度手間がはっきりし、

改善の優先順位が整理されたことは大きな前進でした。


これまで「何となく非効率かもしれない」と感じていた部分が、具体的な言葉として整理され、「まずはここから取り組もう」という順番が見えた。それだけでも、社内の動き方は大きく変わりました。
また、紙や口頭で行っていた作業の一部をデジタル化する方向性が見たことで、「どのツールを選べばいいのか」

という迷いも少しずつ解消されました。ツール導入そのものが目的ではなく、「自分たちの業務に合う形は何か」を

一緒に考えてもらえたことが印象的でした。

その結果、社内の情報共有がスムーズになり、業務の進め方が以前より効率的になりました。

 

特に良かったのは、アドバイザーが専門用語を多用せず、私たちの目線に合わせて丁寧に説明してくれた点です。
難しい理論を押し付けるのではなく、「今やっている業務をこう変えられるのではないか」と、

現実的で無理のない提案をしていただけた。その結果、「これなら自分たちでもできる」 と自然に思えるようになりました。
普段から改善を考えてはいても、日常業務の中で後回しになりがちなテーマに、

外部の専門家と向き合う時間ができたこと自体が大きな意味を持っていたと感じています。
支援を通じて社内にも前向きな空気が生まれ、DXに向けた一歩をしっかり踏み出すことができました。

 


―DXに悩む事業者や地域企業への支援に悩む自治体へのメッセージをお願いします

 

小林取締役) DXに悩んでいる事業者の方は、「自分たちにできるのだろうか」と不安を抱えていることが多いと思います。

私たちも同じでした。

「何から始めればいいのか分からない」、「本当に効果があるのか不安」そうした気持ちは自然なものだと思います。

でも、専門家に相談してみると、思っていたよりずっと気軽に、そして無理なく一歩を踏み出すことができました。

大切なのは、一人で抱え込まないことだと感じています。


外部のアドバイザーに話を聞いてもらうだけで、頭の中が整理され、「今できること」が見えてくる。

何気ない会話の中からヒントをもらえることも多く、それが業務改善のきっかけになります。
また、地域の企業が前向きに変わっていくことは、まち全体の活力にもつながると実感しました。

一社が変わることで、周りにも「自分たちもやってみよう」という空気が広がっていく。

そんな良い循環が生まれることに、今回の取り組みの意義があると感じています。


自治体の皆さまにとっても、こうした支援は地域企業にとって本当に心強い後押しになります。

私たち自身、支援制度の存在を知ったことで、挑戦する勇気をもらいました。

DXは特別なことではなく、地域の未来を少しずつ良くしていくための取り組みだと思います。

迷っている方には、ぜひ一度相談してみることをおすすめしたいです。きっと、次の一歩が見えてきます。

 

※左から倉本様、山岸様、小林様


最後に
 DXに悩んでいる事業者の方は、私たちと同じように「どこから始めればいいのか」と迷うことが多いと思います。

しかし、専門家に相談するだけで道筋が見え、安心して一歩を踏み出せました。
外部の視点が入ることで業務が整理され、社内にも前向きな空気が生まれました。
そして、地域の企業が動き出すことは、まち全体の元気にもつながると感じています。
迷っている方には、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。きっと次の一歩が見えてきます。

株式会社菅原組 
常務取締役 菅原 峻
取締役管理本部長 小林弘和


インタビュー企業紹介

商号株式会社菅原組
本社所在地〒040-0076 北海道函館市浅野町4番16号
設立年月日1959年12月(創業 1956年1月)
資本金6,500万円
URLhttps://www.sugawaragumi.co.jp/
主な事業内容  港湾・漁港を中心とした海洋土木事業、総合建設業全般(土木・建築・舗装・解体など)

■ 企業概要

 株式会社菅原組は、1959年12月に設立(創業は1956年1月)された北海道函館市浅野町に本社を置く総合建設企業です。

港湾・漁港の建設や浚渫、消波ブロック・魚礁ブロックの製作・据付といった海洋土木事業を主軸としつつ、

土木・建築・舗装・解体など多様な建設工事を手がけています。地域社会のインフラ整備に貢献する長年の実績と、

地域密着型の施工体制が強みです。


 

本事業を伴走支援した当協会認定DXアドバイザーにも、その実践について話を伺いました。

 

―今回の支援で「やるべきことが明確になった」という声がありました。

 最初に取り組んだ課題整理のプロセスについて教えてください。

 

 菅原組様は、もともとDXに前向きに取り組まれている企業でした。

そのため、まったく新しい仕組みを導入するというよりも、まずは既存の業務を俯瞰し、

どこに改善の余地があるのかを丁寧に整理することから始めました。

具体的には、現在運用している業務フローや帳票を一つずつ確認し、「どこに二重作業が発生しているか」

「判断が特定の人に依存していないか」といった点を洗い出していきました。

日常業務の中では見過ごされがちな部分も、第三者の視点で構造的に見直すことで、改善の糸口が見えてきます。

実際のファイルやフローを確認しながら、目的・入力・承認・保管までの流れを整理することで、

どの工程がボトルネックになっているのかを明確化しました。

抽象的な議論ではなく、現物をもとにした具体的な確認を重ねることを重視しています。

DXというと新しいツール導入に目が向きがちですが、まずは今ある業務の構造を正しく理解することが出発点だと考えています。

その土台があることで、「何を優先すべきか」が自然と見えてくるのです。

  

― 「何を悩んでいいか分からない企業も多い」という声がありました。

 そうした企業に対して、伴走支援ではどのように“最初の一歩”を設計していますか?

 

 「何を悩めばよいか分からない」という企業に対しては、まず現状業務を一緒に棚卸しするところから始めます。

具体的には、日々使っている帳票や業務フロー、入力項目などを一つひとつ確認しながら、「どこに手間がかかっているのか」「何を根拠に判断しているのか」といった点を丁寧に言語化していきます。

漠然とした違和感を、具体的な構造として整理していくイメージです。

その過程では、単に課題を洗い出すだけでなく、整理の進め方そのものも共有します。

どの観点で業務を見るのか、どう優先順位をつけるのかを実際に体験していただくことで、

自社内でも継続的に見直しができる状態を目指します。

最初の一歩は、大きなIT導入ではありません。

まずは現状を正しく理解し、課題を構造的に捉えること。

その土台ができて初めて、適切なツールや仕組みの選択につながると考えています。


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