代表理事 ご挨拶
当社団(SP2)について
いま、世界は急激に変化しており、社会構造や価値観が大きく変化する中、企業への期待や責任が、ますます拡大しております。
世界を取り巻く経済活動のスピードアップが図られ、各種のサプライチェーンが多様化し、中小企業にも多くのビジネスチャンスが生まれる中、社会構造や価値観の変化に対応するためには、あたらしいマーケットで活躍するための、「ルール」や「ドレスコード」を正しく身につけることが必要となることから、当協会では、第三者認証機関として、その啓発と支援をすることが社会や事業者の方々に対する責務であると考えております。
国内企業の99.7%をしめる中小企業が、持続可能な経営のもと、長期にわたり成長することこそが、日本国経済の未来をつくる最重要事項と考え、中小企業特有の経営課題を把握し続けると共に、社会変化に対応する為の経営支援として、「可視化」の重要性を唱え、「伴走型」支援を実践できるよう、各種の認定アドバイザー制度や認証支援事業者制度の体制を全国に構築し、中小企業経営者が安心して認証取得に着手できるように努めております。
デジタル化社会への変革に対応する為に、業務システム及び情報システムのマネジメント技術を用い、安全・安心かつ継続的な個人情報保護の構築支援をする「DXマーク認証制度」と共に、昨今の世界的潮流ともいうべき、「ESG経営」を推進するために必要な法令順守と体制構築を行う「ESGマーク認証制度」は共に、中小企業が喫緊に対応しなくてはいけないことを、わかりやすく、かつ一歩一歩、確実に推進できるように設計された第三者認証制度でございます。
まさに、ESG(環境・社会・企業統治)経営の重要性は、大手企業のみならず、サプライチェーンを構成する中小企業においても無視できない存在となっており、当協会が実施した大手企業アンケートにおいても、大企業が取引先やサプライチェーン各社に対し、ESG経営の推進状況や、カーボンニュートラルにかかるscope3の把握の為に、今後ますます、取引先に対する要求事項が多くなるという実態も明らかになりました。
企業の持続可能性と長期的な成長において、ESG経営の実践が求められています。
社会に対する企業の責任や、社会が企業を視る目や意識は、経営者の想像以上に厳しくなっていることを、是非とも、再認識して頂きたいと思います。
ESGは、非常に広範囲かつ難易度の高い項目が多数ありますが、中小企業が直面するESG経営に関連する様々な課題に対応するため、「ESGマーク認証制度」の設計においては、E・S・Gの各分野における大量な要件の中から、独自のアルゴリズムにより、中小企業が必要最低限の「ドレスコード」を身に着けて、運用・成長が可能になる要素を選択し、相互の関連性を担保しながら、総合的な経営力を発揮し、持続可能な経営が可能となるための要件設計を実現しております。
当協会は、ESG経営の導入を支援し、中小企業が環境保護や社会貢献および、公正なガバナンスなどの社会的責任をしっかり果たす「ESG経営」の啓発と、自ら実践する事業者の拡大により、企業自体の価値向上に貢献すると共に、地域を含む社会全体に対して持続可能な社会の発展に貢献してまいりますので、引き続きのご指導とご鞭撻のほど、心より、お願い申し上げます。
2024年8月